上部内視鏡検査(胃カメラ)
上部内視鏡検査(胃カメラ)
ウトウト眠ったような状態で胃カメラを受けられる「鎮静剤」をご用意しております。胃カメラを初めて受ける方、以前の胃カメラが苦しかった方、嘔吐反射(喉がオエーッとなるえずきの反射)の起こりやすい方には特におすすめします。
※鎮静剤をご希望される場合、当日中のお車や自転車の運転はできません。ご来院の際には公共交通機関、またはご家族の運転するお車でお越しください。
※鎮静剤の効き具合によって休憩時間にも個人差がございます。そのため検査後の診察や、会計の順番が前後することがあります。
従来の口からカメラを飲み込む「経口内視鏡」だけでなく、極細の内視鏡を鼻から通す「経鼻内視鏡」にも対応しております。舌の奥に内視鏡が触れないため、嘔吐反射が起こりにくくなります。
※鼻孔の狭い方、血液をサラサラにする薬を常用している方は鼻血の危険が高いために鎮静剤使用での経口内視鏡をお勧めしています。
胃カメラを用いたピロリ菌検査も可能です。慢性胃炎、胃潰瘍・十二指腸潰瘍、また胃がんの原因となるピロリ菌感染の有無を確かめ、必要に応じて除菌治療を受けましょう。胃カメラ検査で上記の病気が発見されれば、治療も保険適用となります。
富士フィルム社の最上位内視鏡システム「ELUXEO 8000」を採用し、また内視鏡画像診断支援システムを導入しています。AI技術のディープラーニングを活用した最新機器により病変の早期発見に役立てます。
経鼻内視鏡には高精細の最新鋭スコープ「EG-840N」を採用しています。
鎮静剤を使用した場合は、意識・足取りがしっかりするまで、院内の専用リカバリールームでお休みいただきます。
※鎮静剤を使用した場合は、終日車や自転車の運転ができません。公共交通機関またはご家族の運転するお車でお越しください。
※鎮静剤の効き具合によって休憩時間に個人差がございます。そのため検査後の診察や、会計の順番も前後することがあります。
院内入ってすぐの脇にあるアルコールスプレーで手指消毒にご協力ください。
検査前には検温をしていただきます。なお、当院では発熱患者さんに対して専用の入口・待合室をご用意し、内視鏡検査を受ける患者さんとは完全に導線を分けています。これらの取り組みにより、すべての患者さんに安心してお越しいただけるよう努めています。
また使用するスコープや洗浄器は、日本消化器内視鏡学会が定めるガイドラインに準拠した高水準の消毒衛生管理を実施していますので安心して検査を受けていただけます。
一般に「胃カメラ」と呼ばれる検査のことで、口もしくは鼻孔から細長い内視鏡スコープを挿入し、上部消化管(食道・胃・十二指腸)を直接観察できるため、バリウムを使用したX線透視検査に比べて微小な病変の発見に優れています。
内視鏡検査により胃がんの早期発見のほか、食道がん、十二指腸がん、逆流性食道炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、ピロリ菌感染性胃炎など様々な病気を診断することができます。
検査では必要に応じて内視鏡先端部から出てくる鉗子(かんし)を操作し、病理診断用の組織を採取したり(生検)、ポリープなどを切除したりすることもあります。また、出血部位の止血処置も可能です。
検査に要する時間は、組織採取などが特になければ5〜10分程度で終わります。この短時間でどれだけ精度の高い診断を行うかを大切にしています。
胃内視鏡検査は苦しくてこわい検査というイメージを持たれる方が多いのも事実ですが、現在は、医療技術や内視鏡機器が進歩し、苦痛を和らげる色々な選択肢があります。当院では、苦痛なく安心して内視鏡検査を受けていただけるよう様々な工夫を施し、患者さん一人ひとりにあった検査方法をご提案させていただきます。どうぞお気軽にご相談ください。
40歳を越えると、一般的に胃がんの罹患率が上昇するといわれています。胃がんは早期発見・早期治療が何より重要です。年に一度は、胃内視鏡検査をご検討ください。
胃酸が食道に逆流することで、食道が炎症を起こす疾患です。よくみられる症状として「胸やけ」「胃もたれ」「口が苦い」「喉の違和感」「慢性の咳」などがあります。多くの場合は薬物療法で改善します。
慢性的に胃酸が食道に逆流して炎症を起こすことで、下部の食道粘膜(扁平上皮)が胃粘膜(円柱上皮)に置き換わってしまった状態をいいます。食道がんの発生母地ともなるため、定期的な胃内視鏡検査が必要です。
喉が「しみる」「つかえる」といった症状がよくみられます。飲酒や喫煙の習慣がある方ではリスクが高くなります(少量の飲酒で顔が赤くなる方は、発がんリスクが高くなることが知られています)。早期の食道がんで発見できれば内視鏡治療を含めた低侵襲の治療が選択可能です。気になる症状がある方は早めに胃内視鏡検査を受けましょう。
腹部不快感、みぞおちの痛み、食欲不振などの症状がみられることがあります。ピロリ菌の感染が主な原因ですが、自己免疫疾患による胃炎などもあります。ピロリ菌感染は胃がんのリスクとなりますので、除菌に加え、定期的な内視鏡検査をお勧めします。
胃バリウム検査で指摘されることが多く、通常は無症状ですが、ポリープの種類を診断するために内視鏡検査が必要となります。胃底腺ポリープ、過形成性ポリープ、胃腺腫などがあり、無治療でよいもの、定期的な内視鏡検査で経過観察や組織検査が必要となるものなど、種類によって治療方針が決まります。
胃痛や背中の痛み(胃潰瘍は食直後、十二腸潰瘍は空腹時や夜間)を伴うことが多いですが、その他の症状として「胃もたれ」「吐き気」「お腹の張り」などの症状を生じることもあります。治療が遅れ潰瘍が深くなると出血することがあり、吐血や血便がみられ、貧血をまねくこともあります。主にピロリ菌が原因となりますが、ストレスなどでも発症します。多くは薬物治療で改善しますので、上記のような症状があれば、我慢せずに受診してください。
胃がんは、胃壁の内側をおおう粘膜の細胞が、何らかの原因でがん細胞となり、無秩序に増えていきます。がん細胞が、粘膜または粘膜下層までにとどまっているものを「早期胃がん」、筋層にまで深く達したものを「進行胃がん」といいます。
早期では自覚症状はほとんどなく、病変が大きくなると上腹部痛、げっぷ、吐き気、腹部不快感、貧血などがみられます。早期に発見することで内視鏡による治療ができる時代となっていますので、定期的に内視鏡検査を行うことが大切です。
早期では多くの場合、自覚症状はありませんが、病変が大きくなると腹痛や腹部膨満感、吐き気、貧血などがみられます。比較的稀ながんですが、近年、内視鏡による診断技術の向上もあり早期に発見されるケースが増えています。
胃の粘膜に住みつく細菌で、萎縮性胃炎を引き起こし、胃・十二指腸潰瘍や胃がんなど様々な消化器の疾患の原因となります。ピロリ菌感染が判明した場合、内服薬による除菌を行うことで、胃潰瘍や十二指腸潰瘍を予防し、がんのリスクを低減することができます。
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検査予約
胃内視鏡検査をご希望の場合、事前に外来を受診していただき、診察ののちに予約をします(お電話での予約の方は電話の際に胃内視鏡検査に関しての注意点をしっかりとご説明させていただきますので、事前受診は必要ありません)。
2
検査前日
夕食は21時までに済ませてください。
水、お茶、スポーツドリンクは夜間も摂取可能です。
3
検査当日
4
検査
検査着に着替え、検査専用ベッド(ストレッチャー)に横になっていただきます。
口からスコープを挿入する場合は喉の、鼻から挿入する場合は鼻の麻酔を行います。
準備が整いましたら、胃カメラを実施していきます。ご希望の方は、特別な事情がない限り、鎮静剤を使用してウトウト眠った状態で検査を受けていただきます。また、当院では胃を膨らませるために使用する空気の代わりに炭酸ガスを使用しておりますので、検査中・検査後の腹部の張り・違和感が従来のガスより軽減されます。
5
検査後
検査終了後はリカバリールームで休憩いただき、その後、医師より検査結果について説明があります(鎮静剤を使用しない場合はリカバリールームでの休憩は必要ありません)。鎮静剤を使用した場合、車等の運転はできませんのでご注意ください。
6
検査前後の注意事項
※下記の金額はあくまでも目安の費用となります。
検査内容 | 1割負担 | 3割負担 |
---|---|---|
初診料+前処置薬剤+採血など | 700~1,200円 | 2,000~3,500円 |
胃カメラ検査 (観察のみ) | およそ2,000円 | およそ6,000円 |
胃カメラ検査+病理組織検査※ | 3,000~4,000円 | 9,000~12,000円 |
福岡市胃がん健診 | 1,800円 | 1,800円 |
自費での胃カメラ検査 | 13,000円 | 13,000円 |
基本的には当院の胃カメラ検査は予約制のため、当日の検査はできません。
ただし例外として医師の診察にて緊急検査が必要な病状と判断された場合は、当日におこなう場合もあります。
ご希望の方は午前9時までに当院へ電話でご連絡ください。
なお鎮静剤を用いて胃カメラ検査をする場合は終日自動車の運転ができなくなりますのでご家族様などに送迎をお願いしてください。
医師の診察を受けていただき、内視鏡検査が必要と判断された場合は保険診療として検査費用の1~3割(保険の種類により変動します)を自己負担としてお支払いいただきます。しかしながら、症状がない方の、いわゆる胃がんドックを目的とした内視鏡検査は自費診療となるため患者さんの全額自己負担になります。
保険証が必要です。またお薬手帳があればお持ちください。
特別な事情がなければ鎮静剤を使いウトウト眠った状態で検査します。
検査後は概ね60〜90分程度休憩したのち、医師から結果をご説明いたします。
なお鎮静剤の必要量や検査後に要する休憩時間には個人差があります。
そのため、結果説明や会計の順番が前後してしまうことがありますのでご了承ください。
「日本消化器内視鏡学会」が定める洗浄ガイドライン「消化器内視鏡の感染制御に関するマルチソサエティ実践ガイド」に準じた洗浄・消毒を徹底的に行っております、ご安心ください。
また、検査室の換気やベッド周辺は次亜塩素酸やアルコールによる消毒・清拭を患者さんお一人検査する度におこないます。
可能ですが、検査では鎮静剤などの薬を使うため、検査後~2日間は授乳を控えてください。
可能です。当日の生理や体調で心配な点がありましたら、お気軽にご相談ください。
胃の状態だけでなく全身状態などにもより、何年間隔で受けるべきかは患者さんによりそれぞれ異なります。胃がんは自覚症状が無いことが多く、気付いた時には手遅れということが少なくありませんので症状の有無に関わらず定期的な胃カメラ検査をお勧めしています。検査のタイミング・間隔などについては医師にご相談ください。